靖国神社に参拝した後、車を走らせると、娘がいつものように騒ぐ。マックである。マックには申し訳ないが、正月からマックは勘弁してほしいと思ったが、娘の要望は、我が家では絶対である。マックへ行きたいといった理由は、決してハンバーガーを食べたいのではなく、ポケモンのソフトをダウンロードしたいからだ。食べること以外の違う価値提供をしていることが、他のハンバーガーショップとは違う点である。
マックと言えば、マニュアルの代名詞であるので、サービスマニュアルとサービスの標準化について、考えてみたいと思います。
少し前にいった、病院のサービスを例に挙げて考えてみたい。健康診断を受けた時のことである。ちょっと間が空きすぎたが、家の体重計に乗るのも勇気が要るが、健康診断となると、さらに、ハードルが高くなる。
雨降っていて肌寒い朝ですが、勇気を出して早起きをし、横浜で毎年通っているクリニックに出かけた。ところが、受付で、いつものように困ってしまった。(お食事中の方ゴメンナサイ!)なんと、検便を忘れてしまったのだ。(食事中の方ゴメンナサイ!)毎年、ギリギリまで何もしないで、2回のところを1回にしていたが、今年は、せっかく2回にしたにも関わらずである。
家に帰るには、時間がない。そこで、交渉をすることにした。
「明日の朝、早い時間に持ってきますから・・・」
ところが、丁寧ではあるが、冷たい返答だった。
「当日のみになっています!!」(w_-;
「1週間後とは言っていない。なんとか融通をきかせてよ!」
「申し訳ありません。当日のみの受付となっています」(`×´)
「随分、以前に比べてサービスが良くなったけど、もう一度、頼むけど何とか方法がないかな~」
「ちょっと、お席にかけて、お待ちください」
受付の女性が、電話をして、誰かに連絡を取っている。そして、数分後・・
「もし、よろしかったら、この速達封筒に入れて送ってください」
「ありがとう!助かったo(^▽^)o」
とお礼をいって本当に感謝しているが、最初から、できるならやってよ!も本音だ。
ここで、サービスマネジメントの側面から考えてみたい。
欧米の企業に多いが、現場のコンタクトパーソン(直接、お客様と対応する人)の判断に任せているところは多い。一番、有名なのは、ノードストロームの「あなたの良識に沿って判断してください。それ以外のルールはありません」である。
対極にあるのが、子供たちが大好きなマクドナルドのマニュアルであろう。
大阪ならではの「スマイル 下さい!」対して、「高いですよ!」の応対であるが、通常は、こうしたことはないだろう。
言葉の定義の問題であるので、違和感を感じる方もいるかもしれないが、標準化とマニュアル化は異なるということだ。以前、嶋口充輝マーケティング協会会長からお聞きした話であるが、嶋口先生は、以前、某ホテルチェーンのトップから、この2つの違いを聞いことをお教えいただいたという。具体的には、マニュアルは、きめられたルール通りに運営することであり、標準は、不測時対応があることが前提であるとのことだという。
なるほど!多分、多くの業種の業務で、お客様から寄せられる意見や要望は、ある一定の中に入るだろう。そうしたものは、標準化しておいて、いちいち上司に確認しないでも、その場で対応できるようにした方が、お客様の満足は高いだろう。
今回の健康診断のケースの場合、家に忘れるのは、私だけだろうか?私だけかもしれないが、もし、年間の中でそれなりに発生するのであれば、標準化する方がいいと思う。
マニュアル VS 権限委譲 は、対立関係にあるように、論じられることもあるが、むしろ、標準化+不測時対応策を準備した方が、お客様満足も上がり、コンタクトパーソンとしても安心できるのではないだろうか?本当に、まだまだ、サービスの品質を良くする方法はたくさんありそうですね。(≡^∇^≡)
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