サービスの値段について考えてみたい。例えば、先週、行きつけの理容店で聞いてみると「組合で決まっているんだけど、1分100円を目安に料金設定している」と言っていた。
最近、多くの駅でも空港でも見かけるが、QBハウスのように、シャンプーや髭剃りなど、お客様が自分でできるところはサービスを行わず、カットだけを10分でやってくれるが、確かに1000円(税込)だ!それにしても、髪の毛をエアーウォーシャーで付いた吸い上げるのは、よく考えたもんだ。
マッサージも多少の地域差は、あるものの1分100円前後である。40分4000円前後が基準になっている。業界で決められた基準になっているものもあるだろうが、ほとんどは暗黙の業界の規範で決められていると予想される。そして、そうした基準もなく、なかなか比べにくい業界も多い。
ちなみに、教育ビジネスでも価格差は大きい。同じテーマで、資格試験校では、1日どの位の値段になるのだろうか?商工会議所では?家庭教師では?・・同じテーマで数倍以上の開きがある。もちろん、学校の先生が教えるような内容だと付加価値がないので、当然各社工夫しているが、本当に、サービスの値段の付け方は難しい。
価格コムで、思いつくまま「マッサージ、エステサロン、キャバクラ、コンサルタント・・・」とサービス業の価格比較をしてみたが、そもそも比較さえされていない。出てくるのは、マッサージチェアといった製品に置き換えられて比較されたものが並ぶ。つまり、サービスの値段は比べにくいのだ。確かに、お寺の坊さんも高い方がありがたく感じる。ここに、価格設定、プライシングの秘訣がある。
地道なコストダウンも大事だが、限界がある。価格競争に巻き込まれないためには、モノ(製品)であっても、サービスの要素を組み合わせて提供すれば、単純に比較されにくくなる。コンサルティングサービスを提供しているIBMは、日立や富士通などの同業と比べて圧倒的に利益率が高いのは、サービスを組み合わせているからである。
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