東京に出てきて携帯に電話くれた古くからの友人と、久し振りに飲んだときに話である。現在、健康食品の材料のメーカーをやっていて、大手から中小まで全国の食品会社に販売していて全国を回っている。
「どんな商品を売っているの?」と聞いてみると、カバンから出して3つの商品を紹介してくれた。
「3つの商品は、実は、全く同じ成分のお茶だけど、どれが売れていると思う?」と聞かれたので、写真の左下のなんか嬉しいと書いてある商品を指差した。
「はずれ!」実は、一番上の商品である。
一番上の商品は、タレント 杉本 彩さんの会社が販売している商品である。
杉本 彩さんは、自分の商品価値をよく理解していて、年齢が高くなってもボディーラインを保つことが、自分の価値であると努力していると言っていた。そして、杉本 彩さんが、テレビ番組で、さりげなく商品を紹介したら、インターネット販売をしているにのだが、アクセスで回線がパンクする位、注文が殺到したそうだ。友人と一緒に飲んでいる最中にも、杉本 彩さんの妹さんから友人の携帯電話に連絡があったが、内容は、早く商品を回してほしいと催促があった。やはり、タレントの力は大きいな~と感じる。
次はどれかと言うと、私が指をさした「なんか嬉しい」である。
販売しているのは、杉本 彩さんのような有名人ではなく、普通の主婦だという。もともと、少しポッチャリしていて、ダイエットのために、そのお茶を飲んでいたいう。お子さんもいるとのことだが、旦那さんと離婚してしまった。今まで、旦那さんの給料で生活していたが、急に困ってしまって考えたのが、自分が商品を売ることだという。そして、自分で、パッケージを手作りで作成して、友人の会社に、持ち込んできたそうだ。当然、主婦で個人のため、工場での生産でないので、主婦が「なんか嬉しい」の中に入っているステックタイプのダイエットティーを、心をこめて手で詰め込んで売っているという。そして「なんか嬉しい」といったキャッチも、自分自身がダイエットできて嬉しいというのと、自分と同じように痩せたいと思っている人が嬉しい気持ちになってほしいといった気持ちから付けたという。
「その売上の違いはどの位あるの?」と聞いてみると、
なんと「なんか嬉しい」が100個売れるのに対して、右下のサラスタイルが3個だという。
100対3とは、全く同じ成分なのにビックリする。
「何故だと思う?」と、更に、友人に聞いてみた。すると「なんか嬉しい」は“気”が入っていると思うという返答だった。
もう、8年も前の話になるが、慶応大学院の小野教授に聞いた話であるが、心がこもった仕事を“ハートコンテンツ”といった表現をされていた。例として出されたのは、
酪農家は、自分が飼っている牛が、太郎、次朗、花子と全部顔を見て見分けがつくという。そして、サプライチェーンの中で、自分の利益だけでなく、下流の乳業メーカー、流通業者、更に、その先にある実際に牛乳を飲む消費者のニーズを考えながら仕事をしている酪農家は、お客様からも受け入れられるし、実際に売れるという。
モスバーガーも厳選された有機野菜だけを使い、その有機野菜を作った農家の人を、実際にモスバーガーのショップに招待し「皆さんが作った野菜を使ったハンバーガーは、こんなにおいしいのですよ!」といい、どうしたらもっと喜ばれるハンバーガーを作れるかの意見交換をしているとのことだ。
“気”なんて言うと、スピリチュアルな世界をイメージしてしまうが、実際、同じ成分のお茶が、100個と3個の売上の違いは、“気”の違いかも知れない。
ハートコンテンツ!心がこもった仕事をするから、お客様のニーズに適った製品サービスが生まれ、お客様からも高く評価される。「なんか嬉しい」は、心がこもった商品(ハートコンテンツ)であるから売れる!の友人の説明に、私自身も半信半疑でしたが「なんか嬉しい」気持ちになりました。(=⌒▽⌒=)
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