日本の多くの製品が価格を下げている。しかし、下がり過ぎると、当然、採算が合わなくなり、傷口が広がらない前に撤退したということだろう。、利益を出すのが難しい上に、価格が下がってしまえば、厳しい現実が待っていることは予想できるが、一旦、ゲームに参加してしまうとなかなかゲームを降りることができないといった面があるから難しい
神戸大の延岡教授に、お越しいただいて講演をお願いした際、こうした現象についてもお話いただいたので紹介すると、
80年代のVHSとベータの戦いでは、VHSのコンソーシアムに参加した方に2兆円の利益がでた。
90年代のDVDの戦いでの規格競争では、利益が出た会社がない。つまり利益0円だという。
何故、こうしたことが起こるのかと言うと、量産化により、1個当たりのコストは低くなる。そのため
に売上が上がれば、やがて初期の開発投資が回収され利益が出る。
しかし、コモディティー化現象では、コストと同時に価格が下がるので、結果的に利益はでない。
たしかに、100万円前後したプラズマテレビが30万円にあっという間になってしまうと、コストが回収できないのは、容易に想像できる。
では、こうした中で、どう企業間競争を戦うかであるが、同じ土俵で戦うのを避けるのは、一つの戦い方だ。ソルクドソレイユが日本に来て話題になったが、サーカスとは違う土俵で戦い成功した好事例だ。今までとは違ったモノサシで判断することが本当に重要な時代になった星野リゾートは、磐梯のスキー場で、スキーを楽しむというより、“上達したい!”といったご要望に答えて、違う価値を提供している。
本当に戦い方が難しくなりましたね。(=⌒▽⌒=)
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