会社更生手続き中の日本航空(JAL)は2010年12月28日の定例会見で、雇用契約を打ち切る整理解雇の対象者が170人になったと発表した。同社は12月27日まで希望退職を募集していたが、人員削減目標に達しなかった。一部組合は解雇無効を訴えて提訴する予定で、11年以降、法廷闘争が長引く可能性もある。J-cast ニュースより http://www.j-cast.com/2010/12/28084714.html
昨年末に、各報道機関から流れたニュースであっるが、「利他の心」で、知られる稲盛和夫氏は、どういう思いでいるのだろうか?
以前、小倉駅前で、17時までの仕事を終えて北九州空港へタクシーを飛ばした。高速を使って8800円ちょっと遠いな。これだったら、小倉駅から新幹線で博多駅まで行って福岡空港まで出た方がいいのかなとも思う。
北九州空港は、今までよりも利用客は増えているものの航空会社の業績の影響もあり、便数は減っている。北九州空港に限らず、他のローカル空港も苦戦していて、ドンドン廃止路線が出て不便になった。
こうした状況を考えると、航空会社のマーケティング力はどうかと思う。もちろん業界に精通しているわけではないが、アメリカのサウスウエスト航空のように成功している会社があることを考えると、やりようはないいだろうか?但し、実際は、国の会社であった歴史を考えると、政治家の都合と、官僚がつくる都合のいい数字シュミレーションで、自分達の意図がどの位、反映されて考えることができたかどうかを考えると、国の責任は大きいと予想する。
例えば、以前、東京ディズニーランドの立ち上げ期に入社し運営部長を務め、ロッテワールドの立ち上げを行った坂本氏と御一緒したことがあり、東京ディズニーランドの立ち上げの逸話をいくつかお教えいただいた。
テーマパークで重要なことは、
1番目 面白いこと
2番目 近いこと
3番目 マーケット規模があること
4番目 追加投資をすることだそうである。
3番目のマーケット規模について紹介すると、当時、富士山の裾野か浦安かの候補があったが、最終的には、マーケット規模を考えて浦安になったそうである。そして、アメリカディズニーランドの調査では、飛行機や電車その他のアクセスを総合的に考えてはじき出した来園数予測は1000万人、実際にきたのが997万人でまさにニアピンの需要予測である。
そうしたマーケティング調査をどのくらいの精度で、各ローカル空港や航空会社は行っているのであろうか?岡山県倉敷のチボリ公園が赤字で閉鎖されたが、本質は同じであると感じる。マーケティング経験が不足している役人のプランで多額の投資をし、回収できないので税金を投入するのは悪意はないにしろ責任はあると思う。それでは、既に、できてしまった空港の利用を増やすためにはどうしたらいいのだろうか。
自分自身のニーズも半分あるが、もっと小さな飛行機を本数を増やして飛ばしてほしい。大きな飛行機を飛ばすからコストが回収できない。もちろん、固定費が大きいビジネスであるので、たくさんのお客様を一度に運びたい気持ちはわかる。しかし、電車を乗り継いで何時間もかけて目的地に向かうことを考えれば、割引なしでもニーズは十分あるのではないか。但し、本当に、どの位の需要があるかは、ディズニーランドのようにしっかりとした市場調査と、便別の需要シュミレーションを繰り返し行うことは、当然必要になる。日本の場合、航空規制もあるだろうが、CAの笑顔だけでなく、サービスプロダクト(飛行機の場合、便数と行先と機種)の検討と実施を期待したい。実際は、いろいろな制約があり過ぎて難しいことは、新規参入した各社の状況をみればある程度予想はつくが、整理解雇という最悪の事態を考えると、打ち手はないものだろうか?(=⌒▽⌒=)
![]() |
航空の経営とマーケティング スティーヴン ショー Stephen Shaw 成山堂書店 2009-12 売り上げランキング : 275426 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
コメント